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よく知りもしないくせにのSのネタバレレビュー・内容・結末

よく知りもしないくせに(2009年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

2021/05/21 DVD

〈恋愛についての四つの考察〉
シリーズの一作。
同シリーズ『次の朝は他人』はモノクロで美しい映像だったが、本作はカラーというのもあり、よりドキュメンタリーに近い感じで良い。初期のホン・サンス作品のほうが人間の哀愁や可笑しみが生々しく映し出されている所が面白い。ズームするカメラワークは本作でも相変わらず健在。
サンス初期作の常連俳優キム・テウが映画監督役で本作も監督自身を投影しているのだろうか。
映画祭に呼ばれるものの、出会った相手から理不尽な態度を受け受難を浴び続ける男の佇まいは哀愁を帯び可笑しくもある。前半に出会った古い友人とのエピソードの‘’良い伴侶‘’は最後への伏線。
「よく知りもしないくせに」他人の心中はよく分からないものだ。
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