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ムーンライズ・キングダムのmanamiのレビュー・感想・評価

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)
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1965年9月、サムはスカウトのキャンプから脱走し、スージーは両親と弟3人と暮らす家を出て、二人は駆け落ちを決行する。激しい恋はよく嵐に例えられるけど、今作では物理的にも嵐に襲われる、しかも歴史に残るほどの大嵐に。
そんな物騒な状況はさておき、可愛い!とにかく可愛い、ずっと可愛い!スージーのくっきり青いアイシャドウ、ドールハウスみたいなお家、ピンクのミニワンピに白ハイソックス、バーガンディのベレー帽にダスティピンクのコート、能天気な持ち物、読み聞かせ、そしてちょっとだけ登場するネコも!
スカウトの知識をひけらかし、こまっしゃくれた物言いをするサムも微笑ましい。背伸びして大人ぶってる男の子かと思いきや、彼女の「魔法」を取りに戻るのは俄然かっこいい。スージーったら見る目あるわ。
彼らに振り回される大人たちにブルースウィリスやエドワードノートン、そして安定のビルマーレイ、などなど豪華キャスト。みんなほど良き感じに枯れてる。彼らのおかげで、「少年少女✖️コメディ」でも作品全体が軽くなりすぎないね。
いとこのベンがなんだかんだ言いつつ協力してくれるのも、スカウト仲間たちが突如として友情に目覚めるのも、カメラ目線で小人みたいなファッションの不思議おじさんが唐突に本編に絡んでくるのも、好き。
ほんの一瞬ながらステンドグラスになるシーンはオシャレすぎて戸惑うほどよ。これもまた魔法のよう〜。
スージーが読んでる本もきれいだなと思ってたら、エンドロールで“Book Cover Artwork”って紹介してくれて嬉しい。で、エンドロール後半のナレーションと音楽は、作中でスージーと弟たちが聴いてたやつよね。楽器の名前→その音色、の繰り返し、それだけなのになんでオシャレなんだ。なんかもうほんと、ズルいな。

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