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EVA エヴァの8bitのレビュー・感想・評価

EVA エヴァ(2011年製作の映画)
3.4
〝目を閉じたら、何が見える?〟
劇中での驚くべき使い方、言葉の意味、綺麗な響き。
不思議とこの言葉に惹かれてしまいました。
この映画を観たら、誰もが心に残る言葉なんじゃないかな。

ファミリー向けSFファンタジー観たいな映画かと思っていたら、かなりシリアスな内容でビックリ。
「アトム」や「ドラえもん」といった、私たちが親しんできた〝人間×ロボット〟の物語とはひと味違った切り口。
お国柄の違いでしょうか、しっとりとした切ない物語であるとともにテンポもスロウ。
前半から中盤にかけての主人公とその兄と妻の三角関係を描くメロドラマがとにかく長い。
D・ボウイの"Space Oddity"が流れるダンスシーンは、それ反則!と言いたくなるくらい良かったけど…。
ドラマをじっくりと描くのは良いと思いますが、本格的に物語が動き出すのが1時間以上経った後というのはちょっと遅すぎやしないかな。
映画の主題ともいえる後半のパートがやや駆け足気味に感じられました。
ラストが良いだけにもったいないです。
物語のピークの置き場所がもう少しバランスが良ければもっと深い余韻の残る、良い映画になったかも。
お手伝いロボットのマックスさんを演じるルイス・オマールの演技が本当に素晴らしくて癒やされました。
あんな「ダークナイト・トリロジー」のアルフレッドみたいなロボットがいたら最高でしょうね。
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