松竹映画だったのか!
観ていて辛くなる内容だった…。「超人類」がオリンピックで活躍する姿。
なんだかこの映画を観ながら、東ドイツによる国をあげてのドーピングを思わずにはいられなかった。
女性にもかかわらず声変わりし、髭が生え、妊娠できなくなった選手や男性にもかかわらず胸が大きくなってしまった選手。選手には何も知らせず、医者やコーチがビタミン剤と偽り多くの薬を選手に投与していたのだから恐ろしい。
栄光と引き換えに彼らは肉体的にも精神的にも破壊された。
東ドイツが夏の五輪で獲得した金メダル数は、1968年のメキシコ五輪から1988年のソウル五輪までで153個。これは西ドイツの3倍だ。しかし、人口は西ドイツが6,200万人で東ドイツが1,800万人。西ドイツの人口は東ドイツの3.4倍なのに、東ドイツの金メダル数は西ドイツの3倍。どう考えてもおかしいに決まってる。
国家の威信にかけて…!という共産主義/社会主義国の恐ろしさよりも、ドイツ人のやるからには徹底的に行うその完璧主義の恐ろしさとでも言おうか…。
イギリス紳士がよく言う言葉がある。
「ドイツ人はどんな小さな過ちも犯さない。犯すのは最大級の過ちだけだ」
さて、子供の頃、小学校の図書館で『ブラック・ジャック』をよく読んでいたが、怖いもの見たさというか、結構哀しい話が多くて胸が痛くなりながら読んでたんだよなぁ。