MiYA

藁の楯のMiYAのネタバレレビュー・内容・結末

藁の楯(2013年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

「金曜ロードショー」にて。なかなか目新しいストーリー設定で、ハリウッドが脚本買い取ってリメイクしたら面白いだろうなぁと思って観ていました。昔観た「SWAT」という映画でも似たような話がありましたが、あれは犯人が「俺を脱獄させたら1億ドル払う」とかいう設定でしたね。

悪魔的な犯人に翻弄されて職務と私情の間で懊悩する大沢たかおの姿は、まるで「セブン」のブラピのよう。あの映画では、クライマックスで激情を抑えられなかったブラピの姿に視聴者は共感し、「セブン」は名作となったわけですが、本作の大沢たかおは私情を抑えて職務を遂行する。いかにも日本人的(?)な話なのですが、ハリウッドで作ったらこのような結末にはならなかっただろうなぁと思ったり(なんであそこまで職務に忠実にあろうとするのか、日本人以外では理解できないでしょうしね)。老人が殺害依頼を取り消すという結末は無難といえば無難だし、それしかないと言えばそれしかないんですけど、やはり取り扱いが難しい題材だっということでしょう。

物語としては、誰が襲い掛かってくるかわからない前半のスリラーから、後半は主要人物のみによる心理ドラマへと展開。それはそれで悪くはないのですが、やはりスリリングな前半が面白い。どうせこの話は結末のつけ方は難しい(=煮え切らない終わり方をするしかない)わけですから、どうせならゲーム性重視で勢いまかせに押し切っても良かったのではとも思います。
MiYA

MiYA