絶対的正義vs悪の権化
藤原竜也が死んで当然クソムシ犯罪者を演じる。フィルモグラフィー上ではベストアクト級。
この最低畜生カスを懸賞金目当てに一般人を始め、多種多様な人々が首を狙う。
その塵芥生ゴミ男の壁となる大沢たかお演じるSP。彼はウザい部下と演技がクサい裏切り者に振り回されながら地獄巡りを敢行する。
「セブン」とは正反対の結論を主人公は下すのだが、そこを噴飯物と捉える人がいるのは仕方ないと考える。また、脚本の不備が多すぎて展開に無理がある。
しかし、自分は肯定派に近い。
人間という地球上最も狡猾で下劣な生き物は、己の信念や理性で「悪」を縛る。
圧倒的な悪と真に対峙する時、正義の服を着た男は縛られた己の悪を発露する。
エンドロールで流れる二人の後ろ姿は観客が求める希望であり、三池の愛でもある。