このレビューはネタバレを含みます
カルト教団の恐ろしさを描く作品なんだけど、異能バトルがあったり、悪霊がクリーチャー的にはっきり現れるので、主題はどこかへ飛んでいった。遊星からの物体Xオマージュまで出てきたので、楽しくなってしまった。
霊媒師が出てくるあたりまでは、演出のせいなのか怖さよりも笑いが勝っていたが徐々に引き込まれ、登場人物といっしょに慄いていた。
モキュメンタリーという手法のおかげで気づきにくいが、脚本もしっかりおもしろい。普通のドラマにしても良い作品になっただろう。
恐怖映像は多くないが、急に消失した皿が胃から出てきたり、飛び散った盛り塩が不気味な模様を描いたり、口からうなぎが出てきたり、体内から取り出された悪霊がぬるぬるだったりドリルヘッドだったりとなかなか楽しめた。
悪霊の顔はこれまた『死霊のはらわた』オマージュで嬉しかったが、目ン玉が飛び出してウニョウニョするのはマジ笑った。
「DOES THE DOG DIE?」にリストアップされてるので(多分)、ワンニャン好きには注意が必要だ。
仮面ライダーオーズが好きだったので、最強霊能者NEO役の三浦涼介は懐かしかった。セリフがローランドで笑った。
祈祷師の雲水は、もう少し普通の顔した役者が良かったのでは。信頼できそうもないユニークな見た目なので損してる。
霊に取り憑かれやすくなるから肉魚介類は食べるなと言われたのに、ハンバーガー食べちゃった岩佐真悠子アホすぎるかわいい。
レポーターたちがオープニングでする、何気ない会話が伏線だった。こういうのいいよね。
その後の伏線は、あからさますぎてちと冷めるけど笑
入来茉里の衣装が毎回ピンクや明るい黄色で、ルパン3世のオマージュ素敵だな。違うかな。
ラストはジャンプの打ちきり漫画みたいだった。なんだか狐につままれたようだが、モキュメンタリーなのでいいのだろうか。モヤモヤする。続編もないらしい。NEO vs カルト教団は見たかった。教団に取り込まれた入来の行方も気になる。いまは作りにくいだろうが、出来ればヒット間違いなしだ。
白石監督の新作が発表されるらしいので楽しみにしたい。