hagy

アンチクライストのhagyのネタバレレビュー・内容・結末

アンチクライスト(2009年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

触る手
食べる口
歩く足
彼女には自分の何もかもが憎くて

性欲を伴う人間
人を見殺しにできる人間
大切な人を平気で傷つけられる人間
そうしてまた新たに人間を生み出す人間
そんな人間を造り出した神が憎く見えています
彼女は森、いわゆるエデンの園へ絶望したのでしょう

神様はなぜこんなにも憎い人間を造り出したの
それでも神は、人を称賛する
罪人と言いながらも生きるのを手伝ってくれる
こんなにも憎い自分を殺すことを許してくれない
人間悪から自身の存在を絶望として、苦しみと狂気で表現したトリアー監督
神の存在を認めるからこその苦肉の否定と私は捉えました


ホラー、グロ、痛々しい描写が苦手な人は心の底から閲覧注意
とんでもなく鬱映画で私最初わけわからんちんで失笑ぎみでしたし、観る必要ないですよ
トリアー監督の究極のピーチクパーチクですから
でもね、なんや知らん力がはたらいてるのかわからんけど尊い、鑑賞後はね

生は絶望であると同時に希望でもある
悲しみや苦しみと同様に、笑顔もあったかい気持ちもあるんだよ
って監督に伝えたくなった謎ひゃはは
hagy

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