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ダークホース リア獣エイブの恋のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
父親が経営する会社に勤める30代のエイブ。彼はフィギュアとシンプソンズをこよなく愛し、勤務中も仕事などそっちのけでレアアイテムをオークションで落とすことに必死な、ろくでもないマザコンオタク青年だった。ある日、彼は友人の結婚式で出会ったミランダに一目惚れし、執拗にアタックを繰り返す。そんな彼をうっとうしく思っていたミランダだったが、ある大失恋をきっかけに、やけっぱちでエイブと付き合うことに。歓びまくって結婚の話まで進めるエイブだったが、ミランダは彼にある重大な告白をし、エイブの運命はとんでもない負のスパイラルに陥り始めてしまう…。ダメ男が主人公というと「40歳の童貞男」「ラブ・アゲイン」などあり、必ず主人公はダメ男だけど愛すべきところがあったりするが、この映画の主人公エイブは違う。医者の弟や不動産会社の社長の父親にコンプレックスを持ち、自分には才能があると思い込んでいるくせに努力せず、父親に「退職して大学に復学しろ」と言われても自立せず、周りのせいにしているイタイところだらけのダメ男。そんなエイブがなんの因果か片想いしていたミランダと結婚することになり、さらにミランダから衝撃の告白を受け、エイブは今まで向き合ったことのない難題に向き合うことになる。その果てにエイブが気づく「自分がケチなタカり屋で自立しなければならない」。自分自身をダークホースだと思い込んでいたエイブが体験する負のループの果てにある結末は? ある意味、サイコホラーのようなほろ苦いラストでした。
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