おいわ

風立ちぬのおいわのネタバレレビュー・内容・結末

風立ちぬ(2013年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿監督の作品で
魑魅魍魎が出てくるものが好きで、
こちらはなかなか敬遠してきました。


いざ観てみたら、やはり面白かった。
比較的新しい作品で、
昔からの変わらない画風ながら
すごく瑞々しさを感じた。
空や風、草原、水の表現しかり。

序盤の、
地震の表現には圧倒された。
まるで生き物だった。

音が生きていて、
声のようにも聞こえた。
地震を表現した音、
飛行機のプロペラの風を切る音。
飛行機も生き物のようだった。

主人公は、すごく純粋な人なんだと感じた。
自分の夢、やりたいことと、
社会にとって必要なことってどうしても違う。
それでいてたくさんの犠牲の上にある。
やっと作り上げた我が子のような飛行機が、戦争に使われ、一機も帰ってこず。
特攻に使われたとか考えると、
二郎さんにとってはなかなか惨い。

一瞬の突風から生まれた恋は
突風のように一瞬で過ぎ去っていくし。

それでも生きねば、
って。
どうしてそれでも生きねばならんのか、
新作の映画の中で教えてくれるかな。


個人的には、
あの奇妙さ際立つドイツ人もなかなかよかった。