ふうか

風立ちぬのふうかのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
4.5
キラキラとした純粋な夢を追いかけた苦労の先にあったのは、壊された街達と自我や欲望に塗れてたくさんの命と引き換えに汚れた世界。男は当時不治の病であった大切な女性の危篤時でも、社会の為に仕事をする。富裕層でも不治の病だった結核。「手を離さないで」彼女の小さな我儘に泣ける。おい、タバコはダメだよ。



(ここから備忘録)
純粋な夢を仕事にして現実で生きるためには社会に役に立つ形にする必要がある。今の作業が誰かの笑顔に繋がると思って仕事をすると良いと有名な占い師は言った。彼の仕事が成功した時、彼は何を思っていただろう。
彼女の「生きて」という言葉に、どれだけ助けられたのだろう。
関東大震災、貧富の差、戦争、結核、色々な時代背景にたくさんのことを考えた。
現実を目の当たりにして、考えて悲しく辛く、そして人間は本当に愚かで美しいと思う。そんな映画だった。
ふうか

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