Mikako

風立ちぬのMikakoのレビュー・感想・評価

風立ちぬ(2013年製作の映画)
2.5
堀越次郎は親切な好青年だけど、自分勝手。飛行機という夢に魅せられたがために、他になにも大切にすることができなかった、不器用で悪気の無い天才だと感じました。
菜穂子に対する堀越次郎の態度は、軽井沢で出会ったドイツ人男性に「山にいる間だけ」と言われた通りやないかーい!と。
堀越次郎の夢が菜穂子の夢なんていうのは幻想だと思います。

偉業を成し遂げる天才はきっとぶっ飛んでてこうなんだろうし、その才能のおかげで文明の発展もあるんだろうけど、哀しくて残酷だなあと感じました。
クライマックスの菜穂子からの言葉は、色んなものを犠牲にして自らの夢を叶えた堀越次郎の願いのような、救いのような。

ジブリが描く女の子は凛として好きだけど、男性の理想が詰め込まれた美しい部分だけが形にされてる感じがして、ちょっと嫌です。風立ちぬは特に。
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