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汚れなき祈りのhiのレビュー・感想・評価

汚れなき祈り(2012年製作の映画)
4.0
前情報無しで見たらまさかの実際の事件を元にした映画だった。

まず、修道院が物語の軸になるわけだが前述した通り無知のまま見たので最初は18世紀19世紀の話か?と思ってたわ。どうやら現代らしいと気づくけど、この修道院の牧師、怪しすぎじゃね?「天使を見た」とか言って神父になったらしいけどその時点で怪しすぎる。
宗教の世界に女や子供を閉じ込めるのって頂点に立つ人間にとっては集団をコントロールしやすいし、自分の権威も示せれて悦に浸れるし、めちゃくちゃ都合がいいんだよね。だから外界との接触を悪とする宗教ってとても危険。

悪魔祓いというと『エクソシスト』を思いだすけど、これは全く違う。この神父たちはただ自分たちにとって不都合なことを言う人が邪魔になったから「儀式」をして黙らせただけ。
私はキリスト教とかイスラム教とかの一神教や金集めのために『宗教』を騙る団体が嫌いだけど、その嫌いな理由が凝縮されたような映画だった。

最後に救急で行った病院の医師が現れてから本当に現代の話だったんだ、、、と。そこから登場する人や場面で加速度的に時代錯誤の宗教感が浮き彫りにされる。その対比が鮮やか。
この被害者の女性は統合失調症か何かだったんだろうけど、正しい知識がなければ守りたい者も守れないし、宗教なんかでは人間は救われない。
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