幼稚園に勤めるルーカス(マッツ・ミケルセン)は親友の娘クララからの贈り物を、立場上、受け取らず彼女を諭す。しかしクララは意地悪のつもりで彼に性的虐待を受けたかのような告げ口をしてしまう。これによってルーカルは変質者扱いされ、町中から非難と暴力を受けることになる。
ホラー映画よりよっぽど怖い。
直接、視覚に訴えるものはないんだけど、観てるのがつらくて苦しくて途中で離脱しそうになった。
この冤罪はどうすればいいのか?いったい誰に訴えればいいんだ!?
“偽りはないと周りが思い込んでる者” によって生み出された悲劇だ。
こんなの見ると、教師も保育士も恐ろしくてやってられなくなる。
どの立場になったとしても、感情と行動を抑えるのは難しいという設定は上手いなーと思った。
そして、偏見や復讐が連鎖していくということだけは間違いない。
マッツ・ミケルセン渾身の演技は見ものだ。
彼のやり場のない感情の表現によって、こちらは引き込まれてしまう。
二度と観たくないが、ここまで感情を揺さぶられるということは、映画としては傑作なんだろう。
同じくトマス・ヴィンターベア監督がマッツ・ミケルセンとコンビを組んだ「アナザーラウンド 」を観なければ。