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偽りなき者の051ujhyvkのレビュー・感想・評価

偽りなき者(2012年製作の映画)
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カジノロワイヤルでもそうだったけど、マッツ・ミケルセンほどジリジリと苦境に追い詰められて行く様子が様になる俳優も中々いないんじゃないかと思う。 ガラスが割れる様子を見て、暴力性を感じるのと同時に美しいと思うのに似た感情を抱かせる存在というか。マッツ・ミケルセンのそんな魅力が存分に生かされた映画。
予告編等の煽り文句を見る限りもっと酷い状況になるのかなと想定していたのだけれど、実際はもうちょっと救いのあるものだったので、若干緩んだ気持ちで見ていたらラストで完全にやられてしまった。一度ヒビが入ってしまうと完全に元に戻る事はない、いつ何が起きるかわからない「当たり前で平穏な生活」のもろさを突き付けられた気がした。 子役の子の、かわいさとこまっしゃくれた憎たらしさのバランスが絶妙な顔も良かった。