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清須会議のoden8のレビュー・感想・評価

清須会議(2013年製作の映画)
4.1
"この俺を甘くみるなよ。この池田恒興は。羽柴側でなければ。柴田側でもない。おれは池田側だ。"
"知らねぇのかよ。おれは、はっきりした返事をしない男だ。"
by 池田恒興

めっちゃ好きなんやけど。こういう政の駆け引きのお話。テンソン上がってまうわぁ〜ん。
それを三谷幸喜監督ならではのコメディタッチで分かりやすく描いてくれはんのやから。そりゃ〜ツボにズッキュンですわん。

若い頃の僕なら、戦国時代モノなんて合戦ありきやったけど。年齢重ねてきて、会社の政とかに巻き込まれる機会が増えてくると。どっち派閥やら、どっちがイニシアチブを握るかって話がオモロなってくるのよねん。決して自身が進んで巻き込まれとうはござりませんが。

人に好かれる柴田勝家と。人を使う羽柴秀吉。二人ともがそれぞれのリーダー資質を圧倒的に兼ね備えてるから魅力的だよね。
見据えているモノが、それぞれか違うのも興味深いよね。
柴田勝家は、自身が仕えてきた織田家の繁栄。それに対して、秀吉はあくまでも自身が天下を統べることしか考えていないのよね。
勝家には、情の熱さがあり。秀吉には、利益の増大がある。自分がどっちに仕えるかってなると、めっちゃ悩むよねぇん。どちらも魅力的だけど、どっちも面倒くさいってのが正直な意見ではあるんやけど。
だからか、池田恒興の立ち位置が一番共感できるよねぇ。つかず離れずで、自分の生き方に適した方に身を寄せるフリをするの。めっちゃクレバーな生き方だよね。

評定後のお見送りシーンでの、勝家と秀吉の互いのやり取りも胸熱だったよね。
徹頭徹尾したたかで、腹をわってるフリを見せ続ける秀吉の厚かましさと。全てを知ったうえで尚、威厳と温情をみせる勝家の懐の深さ。それぞれの静かなプライドのぶつかりあいでさぁね。二人のその後をちょろっと知っているだけに。どちらの生き方がカッコいいとも好感を抱けるとも言い難いよねん。だけど、すごく人間らしいやり取りでござぁましたわん。誰しも腹に据える熱いモノがないとねん。

何気に、一番憧れてまうのは丹羽長秀と黒田官兵衛のポジションだよね。率先して表でワァギャー言わずに、状況分析と判断できる人がカッコいいよね。

俳優と役柄のマッチング率も高かったよねぇ。秀吉タイプの人間があまり好みやないから、洋ちゃんのこと嫌いになりかけたけど。勝家を演じてはった役所様は、逆にまたまた好感度上がってもうたよねぇ。ちょいウザの暑苦しさに、妙な安心感を覚えちゃったものん。
おバカで明るいブッキーも良かったよねぇ。ドス暗いブッキーも好きだけど、やっぱりブッキーには爽やか王子でいてもらいたいかもん。ブッキーのバカ殿っぷりが最っ高〜っ💕www

いつの時代も
誰かへの忠義か己の野心か
最後に笑うのは
己に対する己への忠義か
あざとくて何が悪いの

"人間死んだらおしまいよ。"
by 金縛りの六兵衛さんやん💕www

"わしは残りの人生を織田家に捧げる覚悟でいる。だから、よいか。それを拒む者に対しては。命をかけて戦うつもりだ。"
by 柴田勝家

"おぬしは考えなしで動き過ぎる。何か事をなす前にまず。それが本当に正しいかどうか。心の中の。わしに問え。"
by 丹羽長秀

"それでは仕度がありすので。"
by 羽柴秀吉

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 4.5
Architecture(構成) 4
Picture(画) 4
Acoustic (音) 3.5
24-5
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