このレビューはネタバレを含みます
妻と６歳のひとり息子と幸せに暮らしていた良多。
ある日、息子を出産した病院から子供の取り違いの可能性があったと連絡を受ける。
検査の結果、夫婦と息子の間に親子の関係が無いことが判明する。
同じく取り違いとなった夫婦に育てられた本当の息子と会い…そして、どうなるか。
テーマはとても重い話。
産みの親と育ての親。
自分の子供が突然『他人の子供です』って言われたら色々考えさせられるし、ましてや取り違いの理由が、そんな事だったら…許せないって言葉だけじゃ収まらないと思う。
子供に対しては…他人の子供とは言え、６年も愛情を注いでいたら、取りかえるって考えも難しい。
もちろん、産まれてから会えてない本当の子供にも。
知らぬが仏って思ってしまう…。
とても、デリケートで難しい問題だよね。
子供が取り違えられた同じ境遇の夫婦もいて、自分たちだけの問題じゃない。
それに、両親がケンカしたり、離婚したりすると、子供は自分が悪いって自分自身を責めてしまう行動心理があるって、TVで見たことがある。
自分だけでは、解決できない問題ってツラい。
個人的には良多が取り違えを知った帰り道に『やっぱり、そうだったのか』ってセリフが凄く印象に残ったし、心に刺さった。
何気無い一言が相手にとって、心無い一言だったって、夫婦間では１度は経験する事だと思う。
言ってしまった言葉は取り返しつかない。
ラストは元の家族関係に戻れたのかな。
