コマミー

ライオン・キング2 シンバズ・プライドのコマミーのレビュー・感想・評価

4.0
【愛の境界線を描く】

※個人的に好きな「ライオンキング」は、この作品なので、ご紹介しますね。


シンバが王となり、妃となったナラとの間に"キアラ"(「~ガード」では、カイオンという弟がいる)が生まれた。女の子だが、父親の幼少期に似て、好奇心旺盛だ。そんな彼女が[アウトランド]で、"コブ"に出逢った途端、再び時代が動き出す…。

ライオンキングの一つの"分岐点"として、観る価値はあると思う。
アウトランドの行く末が見られるし、前作よりもかなり奥深く、"共感する部分"が多い続編であると思うのだ。しかしながら、本作はビデオスルー作品であるため、気軽に観れるというのも魅力だが、この作品のエピソードは大人が観ても、かなり"ズシリとくる"場面が多い作品であると思う。

プライドランド→裕福な暮らし

アウトランド→虐げられた暮らし

であるこの"格差"を、キアラとコブが出逢った事によって、どう変えていくのか。しかも本作のアウトランドには、ハイエナがいない。
アウトランドにライオンを置く事によって、その格差がしっかり伝わってくるのが分かる。今にも根強く残る、[人種差別]にも通じる面がある。

そして、音楽。前作に比べると、少し"落ち着いた"雰囲気の歌と曲が多い。
これはおそらく、シンバの[王国の雰囲気]と、本作をまるっきり"ラブストーリー"として、捉えるために、こうゆう雰囲気の曲が多いと思った。

そう、この作品は"ラブストーリー"だ。

命の繋がりの物語に、ラブストーリーを加えたことにより、より"マイルド"な作風になっていた。

愛の境界線とはどこか?


柔らかな曲風の本作と共に、それを探す旅に誘います…。
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