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凶悪のmomomのネタバレレビュー・内容・結末

凶悪(2013年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

実在の事件が元になっているので、面白い!というよりはなるほど…という感じの映画

この作品の見所は、リリーフランキーの無邪気な狂気、ピエール瀧の善性と悪性の交互にくる切り替わり、山田孝之が独りよがりな正義感へと染まって行くところだと思う

特に殺しのあとのクリスマスパーティー
虐殺、暴行、いじめ
世界規模から個人間のものまで、全て“自分の身内への人間愛と、それ以外への人間として扱わない差別心”のようなものは共通していると思う

須藤も大切なものがあり、それ以外の人には残虐な行いを平気でするし、なんとも思わない
そして藤井も、真実の公表こそが大切で、大切なはずの嫁を蔑ろにし、涙ながらに訴えられても響かない
牛場家の父親もそうだろう
本質的には同じだと思う

古い事件、国外の紛争…と歴史の話や対岸の火事のように感じるけど、今も身近なところでこうして起き続けているんだろうなと思う作品だった
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