ヘンダーソン

ビフォア・ミッドナイトのヘンダーソンのレビュー・感想・評価

ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)
1.0
とにかく取り止めもない会話をし続けるという構成は、成立させるだけで画期的だし、難易度はとても高い。
ただ、それだけにその会話の内容が作品の良し悪しを決めてしまうし、非常に繊細に扱わないといけない。

前作でもチラホラと見受けられたことだが、今作は強く差別的。男はこう、女はこう、米国的だのヨーロッパは云々という決めつけが激しいのだ。2013年の作品なのに、まぁなんと古臭い考え方だろう。

人と集まっている時に恥ずかしげもなく下ネタを喋る男は嫌いだし、そういう女性はもっと苦手。会話の中の性的なワードの多さはオブセッションを疑うほどで、気持ち悪い。
セリーヌにはもはや何の魅力もない。攻撃的で自己中心的、人の気持ちを考えず、自分の意見を貫くことに必死で相手への敬意も欠けている。自分だったらこのクソみたいな女性には耐えられない。
この監督は、女性嫌悪があるのでは。エブリバディウォンツサムでも、バッドチューニングでも、スクールオブロックでも男が支配的な世界を描いていた。

口喧嘩を何十分も見せられる苦痛といったら。
前作で終わらせておけば良かったのに。大いなる蛇足。