なちゅん

くちづけのなちゅんのレビュー・感想・評価

くちづけ(2013年製作の映画)
3.1
わかんないや
何が正義なのかとか、誰が正しいのかとか、なんか。これは舞台であり映画であり、つまりは良くも悪くもそれなりの脚色がなされてる訳で。

「ひと」のことだからね、正解なんてないんだと思う。
いっぽん先生をあそこまで追い込んだのは社会の不寛容さだと思うし、あの状況下でする選択はどう転んでも賛否両論起きるものになっただろうな。
人を殺すのはもちろん罪だけど、果たしてマコを遺して逝くことがマコにとっての幸せなのかとか。誰かに打ち明けて後のことを頼んだとしても(例えばドクターやママがマコの後見人になるとか)、いっぽん先生の手前引き受けざるを得なくなったという形になると、これもまた厳しいよなとか。
どうしたって何も解決できないような気がしてしまう。

劇中で言及されたそれぞれの問題は実際にあることだろうとも思う。
ただ、だからこそ、この作品の立ち位置をはっきりさせて欲しかったかな。問題提起ならひとつひとつを少しずつ掘り下げてほしかった。箇条書きで並べられても…って気持ち。
あと場面転換が多くてそれぞれのエピソードが断片的に並んでるだけな感じだったのはもったいないかも。舞台原作だから仕方ないのかな…
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