なちゅん

生きる LIVINGのなちゅんのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.8
原作を知らないまま見たのが正しかったかはわからない。
でもすごく、静かで、よい映画だった。
きっと原作にもこの良さがあるから改めてリメイクされたのだろうけど、ビル・ナイの抑えられた、実直な演技が素晴らしくて、この作品のウィリアムズ氏は彼以外には務まらなかったんだろうなとも思う。

でもやっぱり、ミドルトンさんじゃそうなっちゃうよねという悲しさもあり。
マーガレットとウェイクリングくんがウィリアムズ氏の思い出と彼が最期に見せた生き方を心に持ち続けてくれたら、などと勝手に願ってしまう。

息子とウィリアムズ氏の想いあった行き違いというのか、あの葬儀のシーンは泣いてしまった。悔やんでも悔やみきれない思いでいっぱいだろうし、どれだけ自分を責めただろうと思う。違うんだよ、と言ってあげたい。
でもそれは彼の息子に対する想いを知っているマーガレットと画面のこっち側の人間だけ。
なちゅん

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