深獣九

死霊のはらわたの深獣九のレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(2013年製作の映画)
3.5
すべてエリックのせい😂😂😂

ごぞんじ伝説の映画『死霊のはらわた』のリメイク作品。コメディ要素を徹底的に排除し、純粋なスプラッタームービーとして仕上げたことは大いに評価したい。洗練されたゴアは本家を上回ると言っても非難はされるまい。好きか嫌いかで言えば、間違いなく大好きだ。

軽く紹介すると、まず血の量がハンパない。気持ちいい。そんなに出したら干からびちゃうよ! ってくらい出す。

お気にのゴアは自傷シーン。切ったりえぐったり刺したり。ギコギコしたりもぎ取ったり。死霊だから痛くないもーん、って観てるこっちは痛くて縮み上がる。

そしてゲロ。正しくは違うのかもしれないが、随所に見られる口から出るアレ。監督の性癖に拍手を送りたい。だってやりたいんだもん、が伝わってくる。それが大事。

薬物中毒と死霊の相性がとってもいい。主人公のミアは薬物中毒。だから死霊を見ても襲われても「ミア……頑張ろうね」って抱きしめられるだけ。ちっとも信用してもらえない。うまい設定を考えたものだ。

と、好きなところだらけの本作なのだが……なんだかモヤモヤする!

それはたぶんラストのせいの蛇足感。

あのポイントで終わらせることはできたはず。引き伸ばしたのは、ミアの見せ場とラストゴアをぶち込みたかったんだろう。気持ちはわかる。確かによかった。あの状態でアレをアレしてああなったのは最高。目ん玉ギョロギョロ最高。

けど、スタローンじゃないんだから。あの演出と画は必要だったのか? サービス精神は喜んで受け止めよう。しかし引っ張ったおかげで、切れ味が落ちた。スパッと終わっていれば☆4付けてたのに……。

とはいえ、スプラッター映画としてのクオリティはかなり高いので、リメイクアレルギーの方にもぜひご覧いただきたい。『マーターズ』のような思いはさせない(断言)。

さてここからは、大好きなシーンベスト100を紹介する。完全ネタバレなので、興味を持ってくださった方は今すぐ配信サービスへ移動してください。






◯お気にポイント
大好きな自傷シーン。
・ガラス片で歯磨き。口裂け女の誕生。
・カッターの刃を舐めてベロが縦に真っ二つ。
・電動肉切り包丁で自分の腕を切断。
・ネイルガンで自分の顔をハリネズミコスプレに(『ヘルレイザー』オマージュ)
・車にはさまった腕を引きちぎって脱出

覆いかぶさってきた女の口から大量の血と何か。顔に10リットルくらい浴びる。白いツブツブも混じってる。観てるこっちも戻しそう。

他にも黒い物がデロデロ出たりして

両腕欠損女

懐中電灯に照らされるカッターナイフが次に照らされたら消えてる

やっぱ出てこないときの恐怖の方が勝る。怖いから好きじゃないけど

生き埋めされてるミアの表情

口からチェーンソウ突っ込み半身真っ二つ

結局いちばん糞だったのは兄貴

エンドロールカッコよかった!


最後に冒頭のコメントのことを。エリックというのは地下室から「死者の書」を持ち出したやつで、勝手に調べて呪文を口ずさんじゃったひと。つまり悪魔が復活したのはこいつのせい。「死者の書」に書き込まれたメモ(呪文)をブツブツ呟いちゃって「あ、これやばくね?」つって惨劇を引き起こした張本人。
それでバチが当たったのか、彼はめちゃめちゃ悲惨な目に合う。ガラス片で胸をえぐられ、注射針で目を滅多刺しにされ(メガネのレンズ越し!)、バールで殴られカッターの刃で刺され、釘でハリネズミに。タフだからなかなか死なないからやられ放題。本作唯一のコメディ要素。爆笑した。

終わり
深獣九

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