『死霊のはらわた』のリメイク作品。
2013年の作品という事でオリジナル版(1981年)と比べると、特殊メイクも撮影機材もレベルアップしており、映像は格段に綺麗になっている。
ただ、『死霊のはらわた』という作品において、映像の綺麗さがプラスに働いたか?というと、微妙なところ。
オリジナル版は特殊メイクがチープだったり、映像が古臭く感じたりもしたけれど、その汚さが逆に生理的な嫌悪感を刺激し、恐怖を演出していた。
それと比べると、本作は画面が綺麗な分、オリジナルにあった不潔さが消えて、物足りなく感じてしまう。
特殊メイクやゴア描写のクオリティーは高いものの、「この特殊メイク凄いな~」と思うだけで、「怖い!痛い!気持ち悪い!」とまでは至らない。
だからと言って、オリジナル版のチープさや古臭さを再現したところで、オリジナル版のコピーにしかならないわけで、若い観客に見てもらう為にも、現代的なルックを選択したという事だろうか。
もしも、本作から『死霊のはらわた』に触れる人がいるのなら、是非オリジナル版も見て欲しいものである。