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L.A.ギャングストーリーのtanakaのレビュー・感想・評価

L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)
4.0
暗くてドロドロな攻防を描くかと思いきや、それ程でもなく、割とエンタメチックであっさりな映画でした。けれども私にとっては嬉しい誤算。凄く好きな作品になりました。

まずは何と言ってもキャストが豪華。ジョシュ・ブローリン、ショーン・ペン、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーンを中心にアンソニー・マッキー、ロバート・パトリック、マイケル・ペーニャ、ニック・ノルティが脇を固めます。ショーン・ペンの用心棒が、ファイト・クラブでお馴染みのホルト・マッキャラニーで笑いました。大体悪人役やなこの人。この俳優陣だけで見る価値あります。

あと、悪に支配された街に、いわゆる優等生ではない警官達がゲリラ戦で立ち向かうプロットも個人的にはツボ。警官や判事が買収されてる中、圧倒的に不利な状況なのに勢いだけで襲撃かけるのに腹かかえて笑いました。前半は結構緩さが目立ちますが、後半はそうはいかず、だんだんと不穏な空気が立ち込めてきます。また、正義のために立ち上がった筈が、やってることは悪と変わらないのではないか、という提言もされます。終盤、窮地に陥った主人公達の唯一の対抗手段、最後の逆転の1手が、正しくその提言への答えとなり、また、その切欠がある1市民の勇気という構図も見事です。凄く良くできた脚本だと思います。最後の決着の付け方も熱くて最高でした。
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