へちまびと

モンスターズ・ユニバーシティのへちまびとのレビュー・感想・評価

4.0
叩き上げのマイクと、生まれ持ったものに胡座をかくサリー、正反対の二人の出会いを描いた作品。

マイクは努力家だが卑屈で嫉妬深い。サリーは怠惰だが人当たりが良い。卑賤の出の子と裕福な家の子の特徴を見事に捉えており、かつ、優劣の話にしていないのが素晴らしい。

最初は不協和音を鳴らすが、次第に打ち解け、互いの能力を認め合う。そしてそれぞれの長所を掛け合わせてコラボレーションしていくことで、凸凹コンビだった二人が誰もなし得なかった前人未到の領域に踏み込んでいくクライマックスは見ていて鳥肌が立つ。
社会で働くってこういうことなんだよ、と思わず膝を打つ内容だ。

「2」ということで、ピクサー作品の中ではあまり目立たない存在だが、1の前日譚としてこれ以上ない出来の傑作だと思う。
子供向けアニメ映画だが大人にも大きく響く内容だ。万人におすすめしたい。