あしからず

鉄路の男のあしからずのレビュー・感想・評価

鉄路の男(1957年製作の映画)
4.5
「羅生門」/「藪の中」のような構成。轢死した老機関士について客観的証言を基に回想を挟みながら事故の真相を探っていく。
冒頭の機関車を真下のアングルからうつす構図は死体の視点のよう。コントラストの強いモノクロの映像は重厚で列車の重みまで伝わり、美しくソリッドな画面に釘付け。
事故か自殺か他殺かと、他者の語りで印象操作される老人の人物像はきっとどれも真実で、その像が重なり合うラストに心で号泣。こういうのに弱い…。

アンジェイ・ムンクこれを20代で撮ったと知ってびびっている。
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