オーウェン

ヘンダーソン夫人の贈り物のオーウェンのレビュー・感想・評価

ヘンダーソン夫人の贈り物(2005年製作の映画)
3.8
富豪の夫に先立たれたヘンダーソン夫人。
周囲はお悔やみをと言葉を掛けるが、友人の女性と二人きりになると、ようやく自由になれたわと毒を吐く。

これだけでも魅力的な人物だとすぐに分かる。

そんなヘンダーソン夫人が遺産で作ったのはミュージカル劇場。
その劇場には支配人と演者たちが集まってくるが、戦争の影もちらついてくる。

他の劇場と同じにしては意味がないと、ヌードを提案する夫人。
時代の影響に逆らう行為がとてもおかしく滑稽に描き出される。
この心地よい空気感をスティーヴン・フリアーズは見事な演出で紡ぐ。

ジュディ・デンチとボブ・ホスキンスは時代に完全に溶け込み相性も抜群だ。
惜しむらくは劇をもう少し見たいのだが、見せたかったのは劇場に関わった人間たちというメッセージだろう。
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