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モアのbennoのレビュー・感想・評価

モア(1969年製作の映画)
3.6
イビサ島 × ピンク・フロイド♪

ダルい脱力感…映像、音楽と共にグルーヴィーなドラッグムービー…カッコいいサントラは即プレリスに♬


冒頭、画面中央の眩しい太陽…目を背けたくなるような気分に襲われながらも…危ない何かに引き寄せらる感覚…。

次のシーンではひとりのドイツ人青年ステファンが雨の中、ヒッチハイクをするシーン…。

"Main Theme” の流れる中、黒と白のOPクレジット…ただ、music by “the pink floyd” は拘りのピンクの文字…。

ステファンはパリに到着…そこで魅力的な女性エステル(ミムジー・ファーマー)と出逢い、一目惚れ…。

その後、ふたりはヨーロッパのヒッピーのメッカ…イビサ島で再会を約束…眩しい陽光とコバルトブルーの海に囲まれた美しい自然の中で愛し合い自由な日々を過ごします…。

しかしエステルに導かれるままステファンは麻薬の虜になり…やがてこの世の楽園は失楽園へと…。 

     エロス × タナトス…。

エステルという女性の蠱惑的な無防備さ…目を離すと何をしでかすかわからない危うさ…露出度高めのクールなヒッピーファッションも彼女の魅力を引き立てます…彼女がグラスを舐め回す仕草は小悪魔的エロス…。

まさに死の天使…名花ミムジーの魅力に吸い込まれます…。

撮影はロメール作品を手掛けるネストール・アルメンドロス…イビサ島の赤く乾いた岩肌や季節ごとに変化する海の表情が美麗…それは死臭漂うジャンキーと対照的に生命力に溢れています…。

60年代のカウンターカルチャーを描いたドラッグと幻想…とことん刹那的な愛の戯れ…その先にあるものは…More(もっと)という底なし沼のような無間地獄…。


いつかイビサ島に行ってみたい〰︎ෆ*
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