犬里

アンチヴァイラルの犬里のレビュー・感想・評価

アンチヴァイラル(2012年製作の映画)
3.4
「インフィニティ・プール」公開前にブランドン・クローネンバーグ作品を見ておこうと思いツタヤディスカスでレンタル。(配信にないので……)
肉体的な「嫌さ」の表現がずっとすごい。耽美になりすぎずに不快感をちゃんと描いていて良い。
こんな未来、セレブに人権がなさすぎるし気持ち悪いな。肉屋で売ってるなんの味もしなさそうな白い肉みたいな塊に、人間の名札がついてるとか、嫌さの表現が独特で魅力的。
コントラストがきつめで、真っ白な部屋、真っ白な肌、そして血が真っ黒に見える映し方も良い。
シドの行動の動機とか、ウイルスを巡るミステリー的な要素(ラストにちょろっと説明しただけで終わるのは勿体ない)をもう少しはっきり描いてくれた方が、雰囲気映画になりすぎずストーリー的な盛り上がりがあるのではと思ったけど、このモヤッとする感じもそれはそれで好き。
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