犬里

毒娘の犬里のレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
3.2
サイコホラーかと思ったけどちょっと違った。ティーンズ友情バイオレンス映画。
ちーちゃんのビジュアルが強い。ストリートチルドレンみたいなことやってるのに長い髪がきれいだし肌もきれいで可愛い。不自然ではあるんだけどそのアンマッチ感がリアルさを削いで怪異っぽくなってて、これはこれでありかも。髪にクリームつけながらケーキ食べるシーンが良かった。
あと、父親がじっくり時間かけてプリンの写真撮って(Facebook投稿用)、その後2口くらいでプリン食べちゃうシーンがすごい嫌で良かった。
ちーちゃんと萌花が二人だけで暮らそうよと話してるシーン、両親殺したらローンどうするんだ…て思いながら観てた。ティーンエイジャーの知恵の浅さの悲しいところ。

見栄っ張りで自分の非を認めず、家族を支配しようとするモラハラ父、自分の考えを表に出さず曖昧な笑顔で夫に従う継母、周囲に心を開かず不登校の娘。登場人物全員、ステレオタイプ的な気持ち悪さがある。逆を言うとステレオタイプすぎてちょっと浅さも感じる。社会派ドラマになりそうな感じはあるんだけど切り込みきれず、表面をそれっぽく描いてるだけな感じ。
父親、見栄っ張りで世間体を気にする人だろうに、傷害事件があった家=心理的瑕疵物件なことを知ってて、そんな家に越してきたら近所でも噂されるだろうに、そこはあまり気にしてなさそうな点が不自然。
そんな感じでちょいちょい脚本上ツメの甘さを感じるポイントがあった。
犬里

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