金春ハリネズミ

ミークス・カットオフの金春ハリネズミのレビュー・感想・評価

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
4.3
例に漏れず、此処ではない何処かを目指して。

けど本作は、とりわけ人の善悪についての問いかけ。
良心ってなんなんでしょうか。
身銭を切ることに因果は必要でしょうか。

何の見返りもないのに、人に優しくする道理なぞ一体どこにあるのでしょうか。
損得で動く人に良心はありますか。

良心があるのに、人を疑ってしまうのは何なのでしょうか。

弱いからですか。
情けないくらい臆病だからですか。
何かに縋ってないと、安心できないんですか。

じゃあどうやって安心しろっていうんですか。
安心できる根拠が、どこにあるってんですか。

だからといって立ち止まって怯えてても何もはじまらないんです。
後にも先にも、もう進むしか他にないんです。

この行いが正しいのか正しくないのか判別できないから、怖くて仕方がないけど、進むしかありません。
そうやって月日が流れて、やがては辿り着くものでしょうか。


根拠はないけど、僕の心を強く鼓舞してくれます。