SANKOU

ラストタンゴ・イン・パリのSANKOUのネタバレレビュー・内容・結末

ラストタンゴ・イン・パリ(1972年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

妻に自殺された中年男のポールと婚約者のいる若い娘ジャンヌが、名前もどこに住んでいるのか、どこから来たのかも明かさず、アパートの一室のみの肉体関係を続ける。ベルナルド・ベルトルッチの鋭い感性と、マーロン・ブランドの圧倒的な存在感で魅せてくれる名作。カットの切り替えや、印象づけるシーンの作り方が上手いなあと思った。初めてポールが自分が生まれたアメリカでの出来事、父親や母親について、牛乳絞りや自然について話すシーンが好き。奔放なマリア・シュナイダー、ポールと対照的に饒舌でやたらテンションの高いジャンヌの婚約者役のジャン=ピエール・レオ、そして暴力的な感情を内に秘めたマーロン・ブランド(エレベーターに乗る時に靴の泥をタップで落としたりと何かとスタイリッシュ)。泥酔しながらのタンゴのシーンから衝撃のラストにいたるまでの凝縮した見せ場がとても素晴らしかった。
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