3回目
ティーンムービーばかりだけど、モットーラも本当に傑作しか撮らない監督で大好きだ。
本当に勃起もんの青春映画だ。大好物。
撮影が素晴らしくて、カメラポジションの正しさに快哉を叫びたくなる。人物たちの立ち姿と腰をかける姿がきちんと演出されているのが画面上から伝わってきて羨ましい。
男女の親密な空気感は屋外であっても人目を逃れた建物の影で慎ましく進行するのであり、カメラもまたそれをさり気なくカメラの切り替わりを意識させることなく近寄って見せるのだが、ひとつひとつが上品で飾り気がないのがいいんだよね。
プールの水面を捉えたショットとしてはこの映画は別格。童貞映画なので、基本どうやって異性とSEXするかみたいなことが話の中心なんだけど、性行為なんて一切見せずに、しかしそこまでの過程をムードで押し切らずにユーモラスを挟んで処理する潔さが堪らない。
しかしなにより感動するのはどのキャストも、ほぼエキストラみたいな役まで丁寧に顔を認識できるような撮影が実践されてることで、こんな見せ方ができる人はアメリカ映画の中でも今じゃ稀有な存在だと思う。
笑顔のバリエーションだけで勝負できちゃうようなキャスティングとカメラポジションの決定を一度真剣にやってみたいもんだよ。