時番人

さらば箱舟の時番人のレビュー・感想・評価

さらば箱舟(1982年製作の映画)
4.0
言霊、精霊、沖縄の自然と現実が入り交じる世界観を、貞操帯つけた小川真由美、山崎努、原田芳雄、昭和の怪優三人が全身全霊でどろどろ剥き出す。

原作のノーベル文学賞作家マルケスが公式にしたくない気持ちはなんかわかる。
描きたかったのはギレルモ方向(ダークファンタジー)であって、きっとこっちじゃない。

お話は沖縄の精霊文化と近親婚をめぐる激情と軋轢が、現代化に染まることで『さらば箱舟!』と決着はするが…

箱舟 は、古代からの贈り物…シャーマニズムと原始的性欲 てとこだろうか。沖縄がムー大陸の末裔という意識が寺山修司さんにあったかどうか? あったならバッチリの題名だと思う。

箱舟伝説は世界中に無数にあって、沖縄へ流れついたのもあったはず。

寺山修司の複合的な高い芸術性を魅せていただきました!
時番人

時番人