もこもも

ウォールフラワーのもこもものレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
4.2
悩み、苦しみながらもかけがえのない高校生活を過ごすチャーリーとその仲間たちを描いた青春作品

めっっちゃ濃厚な作品...
この作品は圧倒的に思うこと、
考えさせられることが多くて、
自分の感情の動きが大きかったから
悪い意味じゃ無く、良い意味で
時間が過ぎるのが遅かった
大きな胸の痛みを感じたのは事実で
それは鑑賞後もずっと残っているけど
痛みだけじゃない喜びと幸せも残る

「高校生活はあと1000と384日」

友達がいないチャーリーの
パトリックとサムとの出会い
友達、仲間がいることの心強さとか
自分の居場所が出来たことの安心感を感じる
チャーリーの姿に胸がとっても熱くなった
それぞれに苦しくて悲しい過去があって
現在も悩み苦しみは尽きないからこそ
仲間の存在がほんまに宝物のように輝く
クリスマスのプレゼント交換会好き

「無限を感じる」

友達や仲間との出会いはもちろん、
音楽との出会いも大切な宝物やね
この作品で流れる曲も素敵な曲が多くて、
OPの『Could It Be Another Change』も、
チャーリーとサムの勉強シーンから
クリスマスにかけて流れる『Christmas』も、
パトリックとサムが踊ってるところに
チャーリーも加わる最高のシーンで流れる
『カモン・アイリーン』も好きやけど、
やっぱりトンネルの『Heroes』が
特別思い入れが強くて胸に残った

圧倒的なキャストの演技力も感じる
特にメインキャストであるローガン・ラーマン、
エマ・ワトソン、エズラ・ミラーが素晴らしくて
映画であることを忘れるぐらい感情移入してた
だからか真実か挑戦のシーンでは先に見える結果に
胸が痛くなりすぎて思わず一時停止しちゃった
個人的にエズラ・ミラー演じるパトリックが
人としてめちゃめちゃ魅力的で大好き
あとチャーリーの家族と国語の先生も好き

「なぜ人は無力だ?」

身近な人の死、性的なトラウマ、
恋愛へのトラウマ、LGBTQへの差別など
この苦しみは登場人物だけでなく
年齢、国籍を問わず多くいると思う
だからこそ、登場人物たちの姿を観て
悲しみだけじゃない力強いなにかが
自分の胸に深く突き刺さった

「そんなの不幸よ
 やさしさではあるけど
 人の人生を優先して
 愛と呼ぶなんておかしい」

ずっとずっと胸が苦しくて、痛くて
でもラストのトンネルのシーンで
胸がすっきりしたと思ったら
なぜか胸の痛みは残っていて、
なぜか涙が滲んでいた
多分、悲しみも苦しみも喜びも幸せも
全部入り混じって感動したんやと思う

学生時代に感じていた無限を
最近感じていないことがちょっと悲しい
すげぇ胸に残る作品やったし、
解説で気付かされることもあったから
この作品はまた観たいな

「僕は理解した...
 この瞬間だけは悲しみも消えて僕は生きてる
 立ち上がり、ビルの明かりや
 心震えるものを眺めながら
 世界で最も愛する人たちとあの曲を聴いてる
 誓って言う、この瞬間こそ"僕らは無限だ"」
もこもも

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