時は氷河期。唯一の生存者を乗せ永遠に走る列車スノーピアサー。列車の前方は一握りの上流階級が支配し贅沢する一方、後方車両には貧しい人々がひしめき、階層社会が形成されている。最後尾に乗るカーティスが状況を打破しようと革命を起こすストーリー。
最後尾から先頭を目指すというシンプルな話だが、資本主義社会の格差を車両ごとの装飾で表現する設定が素晴らしい。温暖化を止めるため冷却物を散布し、それが起因して氷河期に入るという点も皮肉が効いている。
先頭のエンジンルームで全ての伏線がちゃんと回収されるのも気持ちが良く、脚本も素晴らしい。
今作は悪役が悪に徹してくれていて感情移入しやすかった。特に権力を振りかざす首相を演じるティルダ様が良かった。美人で品のある雰囲気を一切封じて原形を留めない変貌っぷりは必見。