ソラアユム

スノーピアサーのソラアユムのレビュー・感想・評価

スノーピアサー(2013年製作の映画)
3.7
世界の縮図


氷河期に突入した近未来、人類最後の生き残りを乗せた列車内で繰り広げられる富裕層と貧困層の闘いを描くSFアクション

ポンジュノらしいSF作品。
色んな社会問題を投げかけつつ、無秩序で雑多なデストピアを描く。

テリーギリアム調のレトロフューチャー込み込みのセットデザインなど、いちいちビジュアルが素晴らしい。

敵キャラクターも強烈。
ティルダ総統の怪演を差し置いて最高に面白いのが途中の学校車両に登場する女教師。狂った演技お見事でした。

ストーリーに関しては舞台や設定以外にはこれといった特徴もなく、ラスト30分はかなり冗長に感じました。物語の核心の部分に触れた途端面白さが半減。敵キャラは魅力的でしたが主人公サイドのキャラが弱くハッカー親子も、常にクロノール中毒白昼夢状態で浅い描き方しかされずに残念でした。

中盤まで普通に面白かったのでキャスト、監督ファンならオススメできる作品です。