観た回数:1回
直近の鑑賞:Amazon Prime(20.06.05)
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"この列車では、少しイカれたくらいが楽にやっていける"
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まだ観てなかったポン・ジュノ監督作品の1つ。ようやく鑑賞しました。
【STORY】
温暖化対策で使われた人工冷却装置によって、雪と氷に閉ざされた世界。
走り続ける列車の中で生き長らえている人々は、富裕層と貧困層が完全に隔離され、差別が平然と行われていた。
今、"最後尾" の貧困層から、革命の勇士達が立ち上がる…!
【設定や演出が最高】
雪に囲まれたディストピア、人々の格差。列車内にはスラムのような区域もあり、植物園や学校、大きな水槽もあり…
という設定・世界観が本当に好きでした!!
「外には雪、中の戦いでは火の粉や血飛沫が飛び散る」という構図・演出もかっこよくて好みです。
【嫌な雰囲気(褒め)】
ポン・ジュノ監督は違和感・居心地悪さを綺麗に演出する天才ですね…。
"So, it is!!" が口癖のやかましい支配者(ティルダ・スウィントン)や、不気味に追ってくる敵の軍勢、かと思えば戦ってる最中に突然の「ハッピーニューイヤー!」。笑
なんとも独特で違和感のある世界が、映像の中ではしっかり成立していて、この絶妙なバランス感覚がジュノ監督のすごさを物語っているように感じました。
学校のシーンは、ウェス・アンダーソン監督みたいな雰囲気なのに狂気に溢れていて本当に気持ち悪かったです。笑
洗脳先生の顔芸がすごすぎる…笑
【豪華キャストが見せる狂気】
クリス・エヴァンスやソン・ガンホが滲み出させる心の闇が物凄くて圧倒されます…。
ティルダの腹立つヒール役も素晴らしいですし、エド・ハリスの静かな狂気もいいですね。
全体的にキャストの演技も印象的な作品でした!