TakahashiKie

ビッグショット・ダディのTakahashiKieのレビュー・感想・評価

ビッグショット・ダディ(2009年製作の映画)
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ぶっとんだ性癖を持つキモめの息子が快楽窒息自慰行為中にうっかり死んでしまう。そんなアホタレ息子の父親は息子の学校の教師で、「息子がテクノブレイクで死んだなんて言えない!」という恥じらいから息子のトンデモ事故死を自殺に偽装。息子のフリして書いた遺書がなかなかエモくて全校生徒たちの心を揺す振り、学校の人気者(死んだけど)になっていく…というはなし。ブラックコメディです。
亡くなったらヒーロ扱い。みんなTシャツ着て、バッヂをつけて、壁にはI miss you Kyle、We love you Kyle。このペラペラな一体感、ティーンエイジャーあるあるだな〜。
もともと作家志望の父親なので文才(芽は出ないけど)がそこそこあることが災いしてか、調子に乗って偽造した日記が尾崎豊的な鬱憤を抱えるティーンエイジャーたちのバイブルになる。
そんなこんやで父親大ブレイク。テレビにも出演して、学校の図書館に息子の名前がつけられることになったときから、もう完全に息子を踏み台にしてのし上がろうとしてるクソ親父やん…
と思ったんだけど!ラストが爽やかなので救われました。
それにしても故人の神格化ってすごい。総じて気持ち悪くて薄っぺらい。似たようなことは現実にもあるなとひしひし。
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