みむさん

ザ・ウォーリアーのみむさんのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーリアー(2001年製作の映画)
3.3
残酷な領主に仕える元戦士の葛藤、新たな自分探し、懺悔の旅。

英国アカデミー賞作品賞受賞。イルファン・カーンが苦悩する元戦士を寡黙に演じる。

生活のためとはいえ、残忍な領主の元で斬首などの執行をしてきたラフカディアはついに刀を置くことを決意するのだけど、それが惨劇を呼ぶ。

自身の信念に従ってしたことが結果的に大切なものを失うことになり、自責の念と自らの判断は正しかったのかと苦悩するラフカディア。これは苦しいな…
あのまま領主に仕えていたとしても他人の命を奪うことを延々と続けなければならないから。

自らが下した決断が起こした悲劇に直面し、まるで廃人のように荒野をさまよう。

途中で少年と盲目の老婆と出会い、老婆を聖なる泉へ連れていく旅になる。

これラフカディアのせめてもの罪滅ぼしだったのかもしれない。

インドが舞台の西部劇、だけど見終わってみるとラフカディアの内なる新たな自分を求める旅、懺悔の旅のように見えた。