オトマイム

唇によだれのオトマイムのレビュー・感想・評価

唇によだれ(1959年製作の映画)
3.2
くちによだれ。なんか、いやらしいタイトルですが実際はお色気はチラリ、くらいです。他愛ない男女6人恋物語でセルジュ・ゲーンズブールのムーディーな歌がはまっている。ツンデレ・ベルナデット・ラフォンが最近気になってて観たのだけれどメイド役の彼女がやはり光ってた。朝食のトレイを片膝に乗せる動作がちょいエロでチャーミング。
1959年といえば『勝手にしやがれ』『大人は判ってくれない』も公開されたヌーヴェルヴァーグ元年ともいわれる年だけど影にこんな作品もあったんですね。

お茶目でスピーディーなオープニングでいきなり期待は高まり、通して見ればそこそこ面白いのだけど、なんかこれ根本的に脚本に問題あるんじゃないかなーと思う。というのはブルジョワの美男美女4人の恋物語はシリアス&ロマンチック路線なのに、執事とメイドは三の線で、テイストがちぐはぐで落ち着かないのです。シリアスなサスペンスか、お気楽なドタバタか、どちらかに振れたほうがすっきりしたと思うのですがどうでしょう。

とはいえなかなか面白かったのでもっと高得点になる予定が、ある一点で評価を下げてしまった。個人的な感じ方なので気にならない人も多いかも。その内容はネタバレに