ようちゃん

なくもんかのようちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

なくもんか(2009年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

人情味あふれるいい映画だった。
けれど、18年もかけて築き上げたその人情も一つの出来事であんなにも簡単に崩れてしまうのが悲しかった。

「なくもんか」がタイトルだけれど、近所の人たちに見限られた時も、秘伝のソースを捨てられた時も、本当に泣きたい時は「泣く」のではなく、「笑えない」顔になっていた。きっと、父親のようにはなりたくないという強い気持ちがあって、だからこそ、父親とは真逆の人柄を演じて、幼少期の気持ちや、悲しい、悔しいという感情を押し殺して、笑顔が顔から離れないようにしていたのかなと思った。「なくもんか」ではなく、どんな事があっても「笑ってやる」と言っているような気がした。