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わたしはロランスのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
4.8
カナダ・モントリオール。国語教師をしながら小説を書いているロランス(メルヴィル・プポー)は、30歳の誕生日を迎え、交際相手のフレッド(スザンヌ・クレマン)にある告白をする。
それは、自分の身体の性に違和感を持っており女性になりたいと思っているということだった。
この告白にショックを受けたフレッドは、これまでに二人が築いてきたものが偽りであるかのように思えてしまい、ロランスを非難する。
しかしかけがえのない存在であるロランスを失うのを恐れ、フレッドはロランスの良き理解者となることを決意。
ロランスに女性の立場からメイクなどについてアドバイスするが、モントリオールの田舎町では偏見を持たれ、ロランスは教師の職を失職しフレッドはノイローゼになり周りの無神経な好奇の目線や暴力など彼らに対する風当たりは強かった。
ロランスとフレッドは、離れてしまう。傷心のロランスを救ったのは、歌手のグループ「ファイブ・ローゼズ」だった。
念願叶い詩集を発表して性適合手術を受けたロランスだが、まだ心は幸せを求めてさまよっていた。
グザヴィエ・ドランが、性同一性障害の男性とパンクな女性の恋を通して、世間が認めた「普通」からはみ出した人間が生きることの難しさと社会の不寛容さそして垣根を越えて生きることの尊さを描いた傑作ラブストーリー映画。
自分の心が心と違う体にいることの苦しみ、世間の「普通」から外れることへの怖さ、世間の「普通」の垣根を越えて真実な自分であることの喜びがリアルに描かれていて、性同一性障害のことを良く知らない人でも共感しやすく、既存の価値観に違和感を持ち不安な人やはみ出していることに恐れを持っている人を励ましてくれるグザヴィエ・ドランの強いメッセージ性のある傑作映画です。
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