Tully

ムード・インディゴ うたかたの日々のTullyのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

後半のクロエの病気が発症したあとからの救いのない感じというか切なさが辛かった。もう少しコランに希望を持たせてほしかった。いつの間にか白黒になってたけど私の心の中もそんな感じだった。妻もお金も親友も失う中で、ラストはコランに何かを見出してほしかった。笑顔が見たかった。コランがとっても素敵だっただけに余計にそう思う。幸せになってほしかった。クロエに出会えただけで幸せだったのかもしれないけど。でも前半は明るくて初デートやスケートのシーンや、結婚式のシーンはこの監督らしてくとても楽しめた。この監督って発想がスゴイというか頭の回路がどうなってるんだろう?と思う。天才というより奇才に近い感じ?レコードプレーヤーとか料理するシーンとか小さいネズミ男とかよく発想が思いつくと感動してしまう。人と同じものを見ても全く違うことを感じて表現してそう。この監督が表現する不思議で奇妙な世界観にすっかり引き込まれていました。いつも同じと言われればそれまでなんだけど。コランを演じたロマン・デュリスもとってもとっても素敵でした。初デートのおどおどした感じも幸せそうな笑顔もクロエを救うために傷つきながらもどうにかしようとするところも良かった。クロエのオドレイ・トトゥも「アメリ」に比べたら老けて目じりのシワが目立つようになったけどこういう役を演じたらハズレなしに可愛い。あの可愛さで「ウィッ!」って言われたらそりゃたまらんだろう。オマール・シーも相変わらずかっこいいし。映像も俳優も良かったけどハッピーエンドが好きな私としては、やっぱりラストももう少しハッピーな気持ちで作品を観終わりたかったかな。前半はとっても好きな感じだっただけに後半が悲しすぎました。
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