オゾン監督の創り出す色彩、風景、空気に包まれたくて、時々、強烈に彼の作品を観たくなります。
ジュネ監督の毒のある歪んだ独特の世界観に浸りたくなるのと同じように、北野武監督の鮮烈で飾り気のない研ぎ澄まされた切れた空気感に浸りたくなるのと同じように、時々、異常なほど激しく、取り憑かれたように観たくなるのです。
独特の美しさ、がオゾン監督作品にはあります。エレガントでミステリアスでアンニュイでクールでカラフルでエロティックでヴァイオレンスでそれらの要素が物語を包んでいて、例えばどのシーンで停止しても、その停止画面が一つの“画”として呑み込まれるような、そんな美しさを放っているのです。
この作品は今まで観たオゾン監督作品の中でも1番エンターテインメント要素が強いように感じました。ミステリアス。僕がオゾン中毒になってしまった原因の映画。『スイミングプール』と一緒におススメです😎
