幌舞さば緒

ゼロ・グラビティの幌舞さば緒のネタバレレビュー・内容・結末

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

肉体、体力、知恵、知識、技術、生命力それらすべてが運に直結しているならば、これから先も学習、鍛錬、経験を積み重ね、奇想天外な人生を楽しみ、大地を踏みしめて生きていこうと思う。同じ日の繰り返しという思い込みに支配されてしまっていたライアン・ストーン博士と共に自分も生命力を取り戻し現実へと〝無事に帰還〟する。重力を感じる。即ち地球で生きている。


台詞メモ

「何が一番懐かしい?夫はいるのか?」「いいえ」「大切な人は?誰か空を見上げて君を想ってる?ライアン」「娘がいたの。4歳だった。幼稚園の鬼ごっこで転び頭を打って死んだ…バカな死に方よ。連絡があった時、運転してて…それ以来いつもそう。目覚めて、仕事に行き、ただ運転する」

「ソユーズで助けに」「ダメだ」「助けに行く」「もう遠すぎる」「必ず行く」「残念だが手遅れだ。諦めることも学べ。〝必ず生還する〟と言え」

「遠く離れたから聞くが、俺に惚れてただろ?青い瞳がステキだとよく言われる」「とてもステキな…青い瞳だわ」「俺の瞳は茶色だ」

「中国ステーションまで100マイル、日曜のドライブだ」「ムリよ」「行ける」「燃料がゼロよ」「必ず何か方法がある」「すべて試した」「軟着陸の逆噴射は?」「着陸ならね」「着陸も発射も同じだ。訓練したろ?」「着陸は失敗ばかり」「できるさ」「毎回墜落よ」「地球に戻るか?ここにいるか?ここは居心地がいい。あらゆるシステムをシャットダウンし…明かりを消す。目を閉じ、心も閉ざす。傷つける者はいない。安全だ。生きる意味がどこにある?娘は死んだ。これ以上の悲しみはない。だが、問題は今どうするか。もし戻るなら、もう逃げるのはよせ。くよくよせず〝旅〟を楽しめ。大地を踏みしめ自分の人生を生きろ」「どうやってここへ?」「奇想天外なんだよ。ライアン、地球に還るんだ」

「着陸は…逆噴射のロケットエンジンは地表3メートルで自動的に起動。頭がいいのね、マット。切り離しが必要なのは軌道モジュールとエンジンモジュール?分かった」

「ねえマット、1週間お喋りを聞いてあげたんだから代わりにお願いが。茶色の髪の女の子を見たら…クシャクシャの髪の毛よ。ブラッシングが嫌いで…これでよし、名前はサラよ。〝ママが赤い靴を見つけた〟と伝えてもらえる?片方なくして心配してたけどベッドの下にあった。私の代わりに抱きしめキスしてこう言って〝サラはママの天使よ〟と。私の大事な娘、自慢の娘ですもの。〝ママは諦めない〟と伝えて。〝心から愛してる。とても愛してる〟と伝えてくれるわね?頼んだわ。行くわよ」

「ヒューストン一方通信、ミッションスペシャリスト、ストーン〝神舟〟より。まもなく〝天宮〟から切り離し。このミッションはイヤな予感が。ある話を思い出し…話なんかどうでもいい!気にしないで。熱くなってきた。このままいくと結果は2つしかない。無事に生還し奇想天外な話を聞かせるか、10分後に焼け死ぬか。どっちだろうと誰のせいでもない。結果がどうであれこれは最高の旅よ」
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