エアール

ゼロ・グラビティのエアールのレビュー・感想・評価

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)
3.8
アカデミー撮影賞の常連、6度目のノミネートにして本作で初受賞となる。
その後2連続、本作含めて3連続受賞とオスカー史上初の快挙を成し遂げたまさに天才。特に複数のカットをうまくつなげて長回しのワンシーンのようにみせる技法が彼の代名詞、撮影監督エマニュエル・ルベツキに触れてみよう、その1。

事故によって宇宙空間に放り出された科学者とベテラン宇宙飛行士。
スペースシャトルも大破、有限の酸素、
この絶望かつ極限状態下で彼らは地球に生還する方法を模索していくが…。

プライベートでも親友どうしサンドラ・ブロック×ジョージ・クルーニの共演で贈る。
人間ドラマと骨太精神もさることながら、やはり世界観に引き込むのはVFX駆使した全編デジタル撮影による映像ですね。


地球の上空600キロ
温度は摂氏125度からマイナス100度の間で変動
音を伝えるものは何もない
気圧もない
酸素もない
終わりのない漆黒の空間、
宇宙で生命は存続できない


さて、宇宙空間にて
ミッション遂行中のメディカル・エンジニア ストーン博士ことサンドラとベテラン宇宙飛行士のコワルスキーことクルーニー。
これから想定外のトラブルへ巻き込まれることとなる…。

ロシアが自国の人工衛星をミサイルで破壊。
爆破で発生した破片が凄まじい速度で軌道を周回
ーー報告時点では作業中の位置と軌道が重ならないはずが
破片は別の衛星に次々と衝突し新たな破片が発生
ーー発生した破片が猛烈な速さでこちらに向かっているとのこと、
破片の大群に襲われ大破するスペースシャトル
ーー軌道が変わらなければ90分後に再び破片の大群に襲われる、
ロープで繋がれたまま漆黒の無重力空間を漂うストーン博士とコワルスキー、
無線交信は途絶、
他生存者はなし、
残された酸素と移動手段となる噴射燃料、
国際宇宙ステーションへ
ーー宇宙船 ソユーズに乗り込み大気圏への再突入を。
残念ながらこっちも壊滅的なダメージ受けており、この状態では大気圏への再突入は不可、
西の方には中国のステーションが
ーーそこにある宇宙船 神舟で
大気圏の再突入を目指す…。

このままいけば結果は2つ
ーー無事に生還し奇想天外な話を聞かせるか、
ここで死ぬか、
誰のせいでもない、結果がどうであれ
最高の”旅”であることには違いない。
エアール

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