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パトリオット・デイのKのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
3.9
【ボストンよ 強くあれ!】

2013年4月15日(愛国者の日)に実際に起こったボストンマラソン爆弾テロ事件の映画だった。

実話ということもあるけど、映像の質感が全体的にドキュメンタリーみたいな感じで、伝わってくる臨場感と胸騒ぎがすごい。特に序盤は これから奪われるであろう普通の人々の日常がとても愛おしく見えた。

そして、マーク・ウォールバーグ、ジョン・グッドマン、J・K・シモンズ、ケヴィン・ベーコン、ミシェル・モナハン このあたりの配役にもグッとくるものがある。音楽もよかった。

それから 元マサチューセッツ州知事のデヴァル・パトリックが言った「あの日 ボイルストン通りで 犯人は人々の命や手足を奪った。我々の安全に対する信頼も奪った。だが彼らは全てを奪えず 逆に我々に与えることになった。人々が結束し 共に前進する精神を」って言葉が印象に残った。

最後のドキュメンタリー映像も いいものを観せてもらった感じがした。感動した。

でも一方で「善と悪」や「愛と憎しみ」といった二元論的な世界観があんまりしっくりこなくなってきた自分に気付かされた映画でもあったな。

人々が求める平和な世界というのは もっと別の視点に立った時にはっきりと見えるものなのかもしれないね。


【スコアと内訳】

スコア:3.9
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①脚本:0.7
②演出:0.8
③演者:0.9
④撮影:0.7
⑤音楽:0.8
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