このレビューはネタバレを含みます
【精通】
ぼくが小6のときに、こっそり親の持ってるVHSで鑑賞して初めてオカズにした映画。本作が初主演となる黒木瞳の清楚な裸体と主人公・藤竜也のエロチックなまぐわいで思わずピュッ、ピュッ💦した記念碑的作品だった。抜いた後はティッシュをゴミ箱に捨てて部屋の中は栗の花の匂いでいっぱい。
はっきり言って同じ藤竜也主演の『愛のコリーダ』にエロさを求めても仕方ないんだけど(むしろ吐き気がする)SEXのテロリストである作者、渡辺淳一ワールド全開のバブル期の冷めた大人の性事情を覗いてるみたいで興味津々だった記憶が。
当時、不登校になり引きこもってて加古隆の『ポエジー』を聴いたりつげ義春の『やなぎ屋主人』とか陰湿なマンガ読んでたりした時期で子供から段々オトナ(?)へ移行する段階に観た自分にとっては通過儀礼とも言うべきエロ映画。ラストのどんでん返しが痛快。
大女優の淡島千景が今にも死にそうな婆さん役。脚本を書いたのは東映ドル箱シリーズの『ビーバップ・ハイスクール』や『早春物語』の那須真知子。東陽一監督作の中では『サード』と並んで気に入ってる現代人の心の渇きを痛烈に抉った一作。プレ『失楽園』と言うべき如何にもSEXのテロリスト・ナベジュン原作の色キ○ガイ・サスペンスドラマ。